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チームに権限を与える

チームに権限を与える

コンテンツ

  • はじめに
  • 適応、状況のアセスメント、コラボレーション
  • チームに権限を与え信頼関係を構築する
  • 上手に任せる

はじめに

Google マネージャーの行動規範

Google がマネージャーに行った調査によると、効果的なマネージャーは、チームに権限を与え成長させ伸ばすために、4つの行動をとっています。

  • 細かく管理しない。仕事をチームに任せ、新しい取り組みを主導するチームメンバーをサポートします。
  • 自由にやらせつつも必要に応じて助言をする。ある Google 社員は、マネージャーが自分のチームをサポートする様子を次のように語っています。「目的に向かって自由にやらせてもらえますが、口を挟むべきタイミングを心得ていて、うまくいかない問題は必要以上に追わないよう助言してくれます」。
  • チームに対する信頼を明確に示す。チームメンバーに権限を与え、自分を通さずにプロジェクトに関する決断を下せるようにします。マイクロマネジメントを避け、チーム内に信頼と責任の文化を浸透させます。
  • チームの成果を周囲に伝える。マネージャーは、チームが達成した成果を自分の上司を含むその他の人にも伝えるようにします。

自分がチームのために働いているのであり、チームが自分のために働いているのではないことを理解している人こそが、効果的なマネージャーであると言えます。

適応、状況のアセスメント、コラボレーション

チームメンバーをサポートする際に適度なバランスを保つのは、マネージャーにとって容易なことではありません。深入りしすぎると、メンバーは厳しく細かく管理されているように感じ、逆に緩すぎると失敗につながってしまうこともあります。また、チームメンバーの成長につれてこのバランスが変化する場合もあります。こうした状況を把握するために必要なのは心を読むことではありません。必要なサポートレベルを把握するうえで重要なのは、マネージャーとチームメンバーとの話し合いであると Google では考えています。

どの程度のサポートが必要かを話し合う前に、次の質問に対する答えをマネージャーの立場から考えておくことをおすすめします。

  • 状況のアセスメント: この仕事を担当するチームメンバーにはどのようなスキルとモチベーションがあるか?
  • 適応: このチームメンバーにはどのようなマネジメントスタイルが効果的か?
  • コラボレーション: このチームメンバーが職務を遂行するにはどのようなサポートが必要か?マネージャーのサポートか、あるいはチームメンバーのサポートが必要か?

チームに権限を与え信頼関係を構築する

Project Oxygen(2009 年に実施された社員対象の大規模調査)によると、評価の高いマネージャーほど、チームに権限を与え、細かい管理をしない傾向にあります。Google では、次のような方法でチームとの信頼関係を築くことをマネージャーに勧めています。

  • 意見を求める。意思決定プロセスにはチームにも関わってもらいます。
  • アイデアや知見を求める。マネージャー自身の仕事のやり方を改善して効果を高める方法についても意見を求めます。
  • 肯定的なフィードバックを行い関係を強化する。リーダーシップを発揮するなど、チームメンバーが何か優れた貢献を行ったときに、その成果を称え、肯定的なフィードバックを行います。
  • リーダーを育てる。仕事をチームメンバーに任せ、特定のプロジェクトに関する権限を与えます。こうすることで、自分が組織にとって価値ある存在だと感じさせることができます。成果をあげているチームメンバーにプロジェクトを担当させて個々の仕事のリーダーにすると、マネージャーの負荷が軽減されるだけでなく、チームメンバーが活躍できるチャンスにもなります。
  • 各チームメンバーの能力を伸ばす。どのようにしたらそれぞれのチームメンバーが自身の強みを生かして成長し、組織に貢献できるかを探ります。責任の大きい仕事を割り当てることでチームメンバーを成長させれば、メンバーのやる気を引き出すことができます。そのメンバーのことを高く評価し、能力を認めているというマネージャーの気持ちが本人に伝わるからです。仕事を割り当てたら、その理由とメリットについて説明しましょう。
  • チームメンバーにコーチングする。メンバーを成功に導くためのコーチングに焦点を当てます。チームや会社の目標だけでなく、個人的なキャリア目標も達成できるようにサポートしてください。1 年後、5 年後に各チームメンバーがどうなっていたいかを把握し、成長と成功に必要なものを提供します。
  • オープンなコミュニケーションを推奨する。マネージャーとチームメンバーの双方が、目標、プロジェクト、アイデアについて、明確に話し合えるようにします。チームメンバーが自分の意見を言いやすく、新しいアイデアを試しやすい環境を作ってください。チームメンバーにはブレーンストーミングに積極的に参加してもらい、意見を出したメンバーを称賛してください。
  • チームメンバーへの信頼を示す。メンバーが毎回細かいことをマネージャーに確認せずにすむよう、プロジェクトを完了させるために必要となる権限を与えます。

上手に任せる

適切なチームメンバーに適切なプロジェクトを任せるのは時として難しいものです。しかしGoogle の調査チームによれば、効果的なマネージャーほど権限や責任、意思決定を個人やチームに委ね仕事を任せる傾向があります。任せる範囲を定め、チームメンバーをサポートして業務を確実に遂行できるように、Google では任せるヒントとして次のようなポイントを挙げています。

目標を見据える。最終目標は何か。最終目標を達成するにはどのような結果となればよいのか。どの部分を任せられるか。

自身を見つめる。任せられない仕事の種類とその理由を考える。自分が得意、不得意な仕事は何か。

適任者を見出す。職務遂行のためのスキルを有するのは誰か。この仕事が担当者のスキルアップにどの程度重要か。

委任する。担当者と次の点について話し合います。

  • 業務の概要を説明する。重要性、現在のリソース、任せる理由などについて説明します。
  • 新たな責任について詳しく説明する。役割の範囲を示し、標準的なパフォーマンスと目標を設定します。期待される成果については明確に伝えますが、仕事をどのように完了すべきかについて具体的に言及するのは避けます。
  • 質問、感想、提案を受ける。ここでは、互いに意見を述べ合うようにします。
  • 担当者の意見を聞き、親身になって答える。何を期待しているのかを確実に理解してもらいます。
  • チームにどのような影響があるかを共有する。仕事の優先順位を決定します。委任された仕事に関わる間は通常業務の一部を他のメンバーに任せるようにして、プレッシャーを軽減してあげます。委任したプロジェクトの関係者にも必ず連絡するようにしてください。
  • 励ます。担当者の能力を信頼していることを伝えます。
  • チェックポイント、成果物、締め切り、進捗管理の方法を決める。一方的に指示を出すのではなく、すべて話し合いながら決めるようにします。

連絡を取り合う。担当者とは絶えず連絡を取り合い、最初に同意したチェックポイントを確認します。ただし、委任とは「任せる」ことであるのを忘れないでください。

感謝の念を示す。委任した仕事を完遂したことを労い、感謝の念を示します。