面接担当者をトレーニングする最良の方法は、面接の評価について一貫した基準を持てるように、訓練を積んでもらうことです。Google では、これを「カリブレーション(評価の調整)」と呼んでいます。面接担当者間でのカリブレーションは、有効な評価を確実に下せるようにするための最も重要な方法の 1 つです。
グループによっては経験豊富な面接担当者を「シャドーイング」するという方法で、新しい面接担当者の調整を行っています。新しい面接担当者に面接を数回シャドーイングしてもらってから、今度は「リバース シャドーイング」、つまり新しい担当者が面接を行い、それを経験のある担当者が観察してフィードバックを提供する、というプロセスをふんでいます。
リバース シャドーイングのプロセスは次のとおりです。
面接の前:
- 新しい面接担当者は、経験豊富な面接担当者との非公式のミーティングを設定します。
- 新しい面接担当者は、聞く予定の質問(補足質問を含む)、応募者に期待する回答、その質問が意思決定にどのように役立つか、など面接の実施方法について行動計画を示します。
- 経験豊富な面接担当者はこの段階でフィードバックを示します。
面接中:
- 新しい面接担当者が面接を主導します。
- 経験豊富な面接担当者は静かに座って観察しますが、面接を正しい方向に導く必要がある場合は発言してかまいません。それにより、面接のクオリティが保たれます。
面接の後:
- 新しい担当者と経験豊富な担当者の両方が個別にフィードバックを記述し、応募者を評価する面接スコアを付けます。このプロセスは大変重要です。これにより、採用委員会はさまざまな経験を持つ面接担当者からフィードバックを得ることができます。
- シャドーイングとリバース シャドーイングの後、新しい面接担当者は経験豊富な面接担当者との非公式のミーティングを設定し、面接での質問の質、フィードバックの質、面接のやり方についてのその他のヒントなどを話し合うことができます。面接スコアを比較して、相違点があれば検討します。
- Google の独立採用委員会は、最終的な採用決定を下す際に面接での担当者によるフィードバックを重視します。そのため、採用委員会では、面接の評価が役立ったかどうかについて面接担当者宛にさらにフィードバックを提供することも重視しています。Google ではこれを「フィードバックに対するフィードバック」と呼んでいます。委員会が面接担当者に、面接のフィードバックの改良点について伝えるためです。お気づきのとおり、Google ではフィードバックが尊重されているのです。